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エコツアーレポート

2020.10.06

自然観察体験

森の中で遊ぼう!

喜多川キャンピングベースは2020年吾野地区に完成予定のキャンピングベース。近年山の所有者の高齢化、少子化の影響で山の管理が困難になりつつある。そこで喜多川キャンピングベースは放置されていた杉山を切り開き、切り倒した杉材(西川材)をそのままウッドデッキや整地のために活用し、地産地消のキャンピングベースを作ることにした。さらに、敷地内は地形を利用したデザインとなっており、テントを張るウッドデッキの中には元々生えていた杉などの木を邪魔しないようあえて切り倒さずに残してあるものもある。現時点ではまだ10台のウッドデッキしかないが、完成すれば山の斜面に棚田のように30台のウッドデッキが並ぶ予定だ。

参加者は近くは入間市、遠くは都内から自家用車や電車でやってきた。「子どもが小さいうちに色々な経験を積ませたいと思って参加しています」と話す家族や「薪割りをしたことがなくて体験してみたくて参加した」とソロで参加する方も居た。今日のメインガイドは、自然の中での暮らし方・遊び方のエキスパート、ブッシュクラフトの合田さん。小雨が降る予定だったため、合田さんは、テントとタープを事前に準備して参加者を待ってくれていた。この日は4時間半で、薪割り・メタルマッチでの火起こし・BBQ・テントサウナ・北欧式五右衛門風呂(五右衛門風呂というよりジャグジーと言う方がふさわしい!)を堪能する充実のコース。参加者らが最も白熱したのは斧での薪割り。はじめはなかなか割れなかった人も徐々にコツを掴み、気付いたら小1時間薪割りをし続けていた!小学3年生の男の子は、あっという間に一発で薪を半分に割れるまで上達し、ガイドを唸らせた。テントサウナは日本の温泉などにあるサウナのように熱くなく、息苦しさもない。ストーブの上に置かれた石に水をかけ蒸気を発生させる。ぬるま湯に浸かっているような心地よい温かさ。天井には採光のための窓があるが、テント内は薄暗い。薄暗い中にストーブの赤い炎というシチュエーションは、まるで夜の焚き火のよう。焚き火を囲んだ時のように不思議と会話が弾む、そんな空間だった。自分たちで起こした火で焼いた肉と野菜、食後にはテントサウナ、そして山と空を眺めながらのジャグジー。非日常の空間と時間は、心地よい疲れと活力をもたらしてくれた。

この日のエコツアーでガイドの一人として薪割りなどを指導してくださった毛利さんは、幼少の頃から吾野で育った。敷地前のクヌギの木を指さし、「あそこに木が見えるでしょう?あれを僕らはクワガタの木と呼んでいたんだ。子どもの頃、友達と木を揺するとボトボトクワガタが落ちてきたものだよ。ずいぶん大きくなった。今ではもう大人でも揺すれないね」と教えてくれた。里山とそこに生きる人々との交流こそ、エコツアー、いや飯能の面白さだ。

 

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