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エコツアーレポート

2022.05.14

体験自然観察

里山の恵み!旬のタケノコ収穫体験

今回のエコツアーが開催されたのは、飯能エコツーリズムの中でも来場者数が最も多い「おさんぽマーケット」が開かれる地、飯能市上直竹上分(かみなおたけかみぶん)。前日の夜から朝まで雨が降っていたため開催も心配されたが、ツアーの頃には雨が止み、山には美しいもやが立っていた。道路の喧騒も届かない集落から眺める山のもやが、より一層静けさを強調する。

山の案内とタケノコ掘り、そして調理を教えてくださったのは、この集落にお住まいの中村さんご夫婦。集落の紹介を、同じく集落にお住まいの榎本さんがして下さった。ここで収穫できるのは孟宗竹のタケノコ。5月中旬はシーズンの終盤だそうだが、ピーク時には数日で1m近く大きく成長する。竹藪が広がりすぎないように、タケノコを収穫して整備することが大切なのだ。

タケノコを入れるための竹籠と鍬(くわ)を1人1つずつ持ち、いざ中村さんのお宅裏にある山へ登る。雨の後でいくぶん濡れているが、ぬかるんでいるほどではない。木々が自然の傘となり、土が雨を程よく受け止めている。急な斜面を数分歩くと、少しひらけた尾根に出る。早速道から近いところに頭を出しているタケノコを収穫して、鍬を入れるべき部分や処理の仕方を中村さんが教えて下さった。ノルマは1人5個。45度近い急斜面を、各々素早く移動する。シーズン終盤とはいえ、タケノコは素人でもすぐに見つけられるほどだ。ついつい「あそこにも、ここにも」とノルマを超えて収穫したくなるが、アク抜き処理のために中村さん宅へ。60本弱収穫したタケノコはアク抜きのため皮を剥ぎ、ほどよいサイズの半月切りにし、羽釜で水から90分米糠とともに煮る。急斜面での収穫作業の後に、次は大量の皮むき。大人はいささか疲労が見えるが、子どもたちは疲れ知らず。次々に職人の如く皮剥きをし、ごはんを食べることよりも火の番の方が楽しいらしかった。茹でたてのタケノコは、エグ味がなく香りも良い。中村さんと榎本さんの奥様が用意してくださったタケノコ料理がまた大変美味しく、分けていただいたタケノコは早速その日の夜教わった調理法でいただき、家族で楽しんだ。

景色、静けさ、鳥のさえずり、そして地元の方のもてなし。山の恵みは味覚だけではなかった。

 

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