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エコツアーレポート

2024.11.09

自然観察ハイキング体験

ユガテの森で秋の味覚を味わう

ユガテの森の山麓はハイキングコース。たくさんの人が山から山へと歩いて行きます。その脇に手作りの小屋が何軒か建っています。NPO法人木楽会さんの秘密基地、活動拠点の小屋です。
今回は東吾野駅に集合した後、ユガテの森の入口まで車で移動。そこから冬へ向かう森の木々を観察しながら、小屋を目指しました。木々によって森に入り込む日の光は僅かですから、辺りはヒンヤリとしています。足元を見ながら歩いていると、実がついたままの枝が時たま見つかります。「さて、これは杉でしょうか?ヒノキでしょうか?」と立ち止まって、クイズタイム。さらにこの地域で採れる西川材についてのレクチャーもありました。枝打ちを計画的に行うと、木の皮が表を覆う。そのため、見た目の節が少なくなり節のない柱となる。これは手入れが行き届いた材木の証なのだそうです。木楽会には森林インストラクターの資格を持つメンバーもいるので、とにかく森や植物に詳しい。参加者の中には生き物と植物が大好きな小さな博士たちもいて、キョロキョロと足元に注意しながらシダを観察したり、見慣れぬ植物について質問したりしていました。

 さて、今回のツアーの目玉はキノコ料理です。調理に使用したのは秩父のキノコ。本来であればユガテで育ったさまざまなキノコを採集し調理する予定でした。今夏の厳しい暑さやキノコが育つタイミングでの降雨が少なかったなどの天候条件により、キノコがほとんど育たなかったそうです。数年前にこのユガテの森へお邪魔した時にはたくさんのキノコが生えているのを実際に目にしていたので、全くキノコの姿が見えないことに私は大変驚きました。残念ながらユガテの森で育ったキノコを頂くことはできませんでしたが、大勢で外で食べるキノコ料理は絶品で、皆で美味しく頂きました。

 私たちは日頃、スーパーで年間を通じてキノコを手にすることができます。安定かつ大量な食料の確保のために行ってきた努力と工夫の力を想像する一方で、食料の確保を通じてその年の気候の様子や変わりゆく環境を実感する機会が失われていることに気づかされました。

 

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