はんのう。いい塩梅。

メニュー

Ecotourism

エコツーリズム

Ecotour Reports

エコツアーレポート

2023.01.22

自然観察体験

見つけよう!冬の生き物観察ツアー

別のエコツアーの撮影を終え、少し遅れて会場へ向かう途中、道の反対から「カメラマンさんですか」と私に声をかける人物がいました。全身カーキ色の洋服、大きなリュックを背負い、フックが取り付けられた一脚を身につけている男性。今回のツアーガイドの1人、森のフィールド学舎の蛇メタ師匠でした。

森のフィールド学舎は埼玉県の自然や生きものを観察・調査・研究したり、環境学習イベントなどを運営するチーム。県内だけでなく関東全域から学芸員の資格を持っていたり図鑑を作るほどの生粋の生き物好きの集団で、昆虫・蛇などそれぞれのジャンルを極めるメンバーが集まっています。

今回観察するフィールドは天覧山。ツアー一行はまず山へ入る前に座学で今回の観察のポイントについて学び、天覧山へ向かいました。しかし、数メートル歩いては、何かしら生き物を発見し、立ち止まって観察が始まるといった調子なので歩みはとにかくゆっくりです。木の幹や草の葉の裏、灯籠や看板の縁などにミノムシ、蜘蛛の卵、カマキリの卵など、よくよく見ると様々な場所に冬を越そうとする生き物を見ることができました。特に今回歩いた天覧山の谷津田周辺には日本のオオムラサキが生息しており、枯れ葉に隠れて越冬する姿を視ることもできました。意識しなければ見過ごしてしまういつもの景色の中には、実はたくさんの生き物が戦略的に生きているのです。

ツアー終了後に、振り返りシートが1組ずつ配られました。参加者がこれからもシートを持って自然を散策できるようにとの配慮でしょう。水や汚れに強いラミネート加工がされていました。この他にも森のフィールド学舎の皆さんのガイドは、ただ知識や情報を伝えるだけのものでなく、ツアー参加者1人1人が“安全に・マナーを守り・探索し・考え・気付く”というような仕掛けがたくさんありました。

余談ですが、ウェブサイトのメンバー紹介文も、自然以前にまずメンバー1人1人への興味が湧いてしまうほどの読み応えがあるので、ぜひアクセスしてみてください。