Ecotour Reports
エコツアーレポート
2020.11.29
名栗の森と湖で秋を満喫~カヌー工房で木工作にも挑戦~森林浴ハイキング

今回のエコツアーの地は、西武池袋線飯能市からバスで30分ほど乗って到着する山間部だ。
2005年に飯能市と合併するまで、入間郡名栗村だった地である。
アクセスがやや不便である地であるからこそ、ここでは静かに自然を楽しむことができる。
ツアーのスタート・ゴール地点は、Nolla。
今年8月にオープンしたばかりのBBQや北欧式サウナを楽しむことのできるスポットで、カフェにしゃ地元野菜や地ビールも並び、窓の外には美しい名栗川と渓谷を望むことができる。
Nollaの目の前の山に入り、初雁の森へ、名栗湖横のレイクサイドテラスで地元野菜たっぷりのお弁当を頂き、午後はカヌー工房でクラフト体験という1日名栗の自然と恵を体験するコースだ。
森の中には光が転々と射し、こうした木漏れ日の意味、木々に刻まれた横線がなぜ生まれたのか、植生や地理の関係をその場で教わりながら歩く。
かつて名栗村で使われていた水路の跡を背に、秋の名栗湖を。
夏にも全く同じスポットを訪れたが、夏はダムの水量が最も少なくなるため山の地肌も見えてしまっていた。
一方、今回の秋の名栗湖は十分な水量、そして秋の光の為せる技か、美しい青緑の姿を観ることができた。
レイクサイドで休憩後、カヌー工房でオリジナルミニカヌーやバードコールを作成。
隣の工房から聞こえるマイカヌーを音をBGMに、各々の作品を作り上げた。
今回のツアーガイドは「飯能市エコツーリズム市民ガイドの会」の岡登夫妻。
実はこのお二人、元小学校の先生ということもあり、ツアーに参加した子どもの言葉や視線を逃さない。
子どもは大人と違って目線が低い。
そのせいか、我々大人が気にも留めない木の実や植物によく気づく。
何やら落ちている実を拾って見せてくれる子ども達。
興味を示した瞬間を見逃さず、「さて問題です!これは杉とヒノキ、どーっちだ!」と質問する。
そもそも杉もヒノキも初めて見る子たちだったので、答えられるわけもなく。
そこですかさず、葉や実に触れさせながら二つの違いを教える。
小さな子ども達の興味はすぐに移ってしまう。
興味が移る前に、タイミング逃さず体験させる技…子を持つ親として関心させられる。
また、「これはシダ植物といってね…」などと説明しようとする大人を前に「鳥みたいだね!」と言ってまた山を駆け上って行く子どもたち。
岡登さん(妻)が「変に知識があるのもよくないわね」と笑った。
いくつになっても、教えて貰うということは楽しい。
知らないということ、物覚えが悪いというのも、悪いことばかりではないなと思う時間だった。